白内障の日帰り手術について
白内障の手術時間は、片眼で約15分程度です。
手術当日は、来院から帰宅まで1.5時間〜2時間程度かかります。
両眼とも手術を受ける場合、手術を受けた眼に眼帯を付けるため、片眼ずつ別日で手術を行います。
手術方法や麻酔の進歩により、手術後すぐに起き上がり、歩くことが可能です。
日帰り手術のメリット
早期の社会復帰が可能
手術翌日から通常通りの生活が可能です。
職業によっては何日かお休みをしていただきますが、一般的な事務職などのお仕事の場合は翌日から職場復帰することが可能です。
入院準備不要
入院に備えて、仕事や家事の段取りをしたり、 入院道具を準備するなどのわずらわしさがありません。
付き添いに宿泊したり、洗濯物といった家族の負担も最小限で済みます。
経済的負担の軽減
入院にかかる費用がないため、治療費が安くなります。
経済的なメリットもポイントの一つです。
精神的、身体的負担の軽減
高度な先進医療を駆使し、身体への負担を最小限にした手術ですから、術後早期の社会復帰が可能です。 早い方なら手術の翌日から日常の生活に戻れます。
また、患者さまの精神的負担も少なくなります。
当日の予定
- 眼圧の測定
- 目薬の点眼(散瞳薬と抗炎症薬)、15分おきに4回程度点眼
- 血圧、全身状態のチェック、緊張されている患者さまには安定剤を服用して頂きます
- 手術準備室で心電図電極シールの取り付け等の準備
- 手術開始
- 手術終了、リカバリー室での休憩
- オリエンテーション(ご自宅での過ごし方についての注意点などのご説明)
- 会計 ※クレジットカードは使用できません
- 帰宅
手術当日の注意事項
お食事について
- 当日の昼食は11時までに軽食程度にお願いします。
お化粧などについて
- お顔を消毒(アルコール消毒)するので、お化粧はせずにご来院をお願いします。
ご来院について
- 公共交通機関やご家族などによる送迎でご来院ください。
手術の流れ
麻酔
ほとんどの場合、点眼麻酔で行います。
点眼麻酔であってもほとんど痛みは感じません。
(触れられている感じや、圧迫感を感じることはあります。)
手術
- 角膜に小さな傷をつくり、水晶体が入っている袋の前面を切り取ります。
- 超音波で水晶体を破砕し、吸引して取り出します。
- 水晶体を取り出した袋に、眼内レンズを挿入します。
手術後の注意点
リカバリー室で休憩した後、眼帯をしたまま帰宅して頂きます。
ご自宅で出来るだけ安静に過ごして頂き、翌日は眼帯をしたまま受診してください。
術翌日、3日後、1週間後と経過を診ていきます。
術後1か月を過ぎたら1ヶ月に1回の診察となります。
眼鏡処方について
術後1ヶ月程度経過したところで、眼鏡が必要な方にはメガネ処方を行います。
経過観察
手術後の経過観察のため、3ヶ月程度は通院をしていただきます。
その間、目に異常を感じた時はすぐに受診してください。
(目が痛い、メヤニがたくさん出る、視力低下、視野欠損等)
また後発白内障といって、術後、数ヶ月~数年で再び目がかすんで見えることがあります。
これに対してはレーザー治療によって視力は回復します。
定期検診
術後の経過観察が終わった後でも、当院では半年に1回程度の定期検診をお勧めしております。
前述の後発白内障のチェックや、加齢黄斑変性や緑内障といった白内障以外の高齢者に多い病気の早期発見にもつながります。
手術によるリスク、合併症について
術中術後のリスクや合併症については、手術を行う担当医から手術前に詳しい説明を行っております。